良寛さま ゆかり
姫路市的形町福泊
良寛歌「思ひきや」と福泊神社ほか
新設:2017-05-01
更新:2023-02-13

良寛歌「思ひきや」と福泊神社  福泊港・八家地蔵・小赤壁

養泉前道標・恵美酒神社(東)
良寛歌「思ひきや」と福泊神社
撮影:2014-05-17
福泊神社全景
福泊神社正面
福泊神社拝殿全景

良寛は 赤穂天神の森に続いて 福泊(旧名 韓泊(からとまり))でも野宿をすることになった 

この日の野宿のことを 詠んだ良寛自筆「ふるさと」の3番目におかれた歌を 「定本良寛全集」から 次のとおり転載させて頂く

 次の日は 韓津てふ所に到りぬ 今宵宿の無ければ
 思ひきや 道の芝草 打ち敷きて 今宵も同じ 仮寝せむとは

「仮寝」ということで「野宿」ということになるが 神社の境内とすると「福泊神社」か八幡さんといわれる「若宮神社」になるが 後者の「若宮神社」は 往時から祠だけのものであったらしいので 戸はなくとも屋根はあったと思われる前者の「福泊神社」で仮寝したと考えられるかことが多いようだ

なお 良寛は「韓津」としているが これは 良寛の勘違いによるもので「 韓泊」が正しいといわれている

韓泊は 奈良時代から鎌倉中期に 瀬戸内海を航行して難波に入る船が停泊した5つの港の1つであって 江戸時代にも5泊は 西国大名の参勤交代 長崎出島のオランダ商館長ほか 海外からの賓客 朝鮮通信使などで賑わっていたといわれる

福泊神社の本殿は 姫路市の重要文化財に指定されている(16世紀の建築と推定)

  場所: [福泊神社] 兵庫県姫路市的形町福泊402
      [若宮神社] 兵庫県姫路市的形町福泊399

福泊港・八家地蔵・小赤壁
撮影:2014-05-17
福泊港
八家地蔵堂
小赤壁

[福泊港]
瀬戸内海の水運が盛んであった時代に大変賑わった港であった 良寛の生きた時代も繁昌していたと思われる

[八家地蔵]
八家地蔵は 古くから信仰を集め江戸時代に書かれた「播磨名所巡覧図絵」にも載せられ 「子授け地蔵」としても有名とのこと
本像は 光背・台座を含めると210cmで 石像地蔵菩薩としては 稀にみる大像であって近畿を中心に類例のない鎌倉時代の石造地蔵菩薩の優作であり 姫路市指定重要有形文化財(彫刻)として1996年に指定されている
  場所: 兵庫県姫路市的形町福泊498

[小赤壁]
長さ800mにわたって山崖が海に張り出し 白波がうち砕ける景観が 中国の揚子江の赤壁に似ているので 小赤壁といわれている
養泉前道標・恵美酒神社(東)
撮影:2014-05-17
道標(養泉寺前 左石柱)
写真1
恵美酒神社(東)
写真2
若宮神社(?)
写真3

山陽電鉄の的形駅から福泊港を目指して歩くと約1.5kmで養泉寺(浄土真宗本願寺派)の門前に達し 左上写真の標柱に出会う

写真1…道標(養泉寺前)
養泉寺前に2つの石柱があり、右の石柱には養泉寺と刻され 左の石柱には 左曽根高砂 右ぢぞう道と刻されている
この前の道を右に進むと 中央写真の祠があり さらに右写真の祠があって 福泊港を経て 八家地蔵に到ります
  場所: 兵庫県姫路市的形町福泊452

写真2…恵美酒神社(東)
地元(的形)在住の方のサイトによると 恵美酒神社(東)で鎌倉時代末期から 地区内の東西にあるとのことです 中央写真の位置から2ブロック左方(西)にあるようですが 本サイト管理人は違った道を歩んだので気が付きませんでした
  場所: 兵庫県姫路市的形町福泊430

写真3…不明(若宮神社?)
福泊神社の前(南)に 福泊神社創建後まもなく建てられたと伝えられ 八幡さんと呼ばれる若宮神社があるそうですが ネット上で見られる若宮神社の祠と似ているようにも感じるが 地元の方に尋ねてみないと 正しいことは判りません

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