02 良寛貞心尼唱和歌碑「いつこへも・やまからす」
新設:2017-05-01
更新:2023-03-19
撮影:2011-06-30
02 良寛貞心尼唱和歌碑「いつこへも・やまからす」
- 碑 面
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幾美ハ以呂久呂久衣毛久呂介禮ハ
今與利加良寸止己楚末遠左女止
言(ひ)遣禮者遣仁與久我爾波不左比
太類名爾己曾止打(ち)王良比給比奈可良
以川己部毛堂知轉乎由可無安春與里者
閑良數天不名遠悲東能都久禮者
止乃多末比遣禮者 貞
也末可良春散登爾以由可者子可良春毛
以散奈悲轉由遣者禰餘者久東母
- 読み1
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きみはいろくろく衣もくろけれは
今よりからすとこそまをさめと
言(ひ)けれはけによく我にはふさひ
たる名にこそと打(ち)わらひ給ひながら
いつこへもたちてをゆかむあすよりは
からすてふなをひとのつくれば
とのたまひけれは 貞
やまからすさとにいゆかはこからすも
いさなひてゆけはねよはくとも
- 読み2
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君は色黒く衣も黒ければ
「今より烏とこそ申さめ」と言ひければ
「実によく我には相応ひたる名にこそ」と
打ち笑ひ給ひながら
何処へも 立ちてを行かむ 明日よりは
烏てふ名を 人のつくれば
と宣ひれば 貞
山がらす 里にい行かば 子がらすも
誘ひて行け 羽弱くとも
- 案内板
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「からす」の仇名
貞心尼「蓮の露」より
ある時与板の里へわたらせ給ふとて 友どちのもとより知らせたりければ 急ぎまうでけるに 明日ははや異方(ことかた)へわたり給ふよし 人々なごりをしみて
物語り聞えかはしつ 打とけて遊びけるが中に (以下碑文)
君は色黒く衣も黒ければ
今よりからすとこそ申さめと
言ければ実(げ)によく我にはふさひ
たる名にこそと 打笑ひ給ひながら
いづこへもたちてをゆかむあすよりは
からすてふ名をひとのつくれば
とのたまひければ 貞
やまがらすさとにいゆかば子がらすも
いざなひてゆけはねよはくとも
(以下2首別碑)
平成4年3月
長岡市
- 場 所
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新潟県長岡市与板町東与板 いしぶみの里・良寛詩歌碑公園
- 筆 者
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貞心尼(蓮の露)
- 建 碑
- 平成4年(1992)3月
- 建碑者
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与板町
- 参 考
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「定本良寛全集」2-0510 2-(21)
「いしぶみ良寛」続-44-092_093
「良寛・貞心尼の仮名を読む」174_175
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