碑 面 法爾 案 内 「法爾」のヨミは「ほうに」 浄土真宗本願寺派の蓮正寺住職の墓碑に刻されている 渡辺秀英書「いしぶみ良寛 正編(復刻版)」に次のとおり記載されている 親鸞88歳御筆の「自(じ)然(ねん)法(ほう)爾(に)章(しょう)」では 法爾の2字で弥陀の他力本願を説明している 「法爾というのは 如来の御誓なるが故に 然(しか)らしむるを法爾といふ この法爾は御誓なるが故に すべて行者のはからひなきをもちて この故に他力には義なきを義とすると知るべきなり」とある 案内板 良寛の「淡交斉」「瓢箪」 良寛関係の掛軸・風呂前屏風 与板町指定文化財第16号 良寛の書を板に刻した「淡交斉」の文字は美しく 言葉の意味によく心情が表われている 瓢箪に良寛が歌を書いたのは珍しく「和(わ)家(が)こ非(ひ)者(は)布(ふ)久(く)べ亭(で)東(ど)ち於(お)遠(を)お寿(す)こ東(と)し」と詠んだのも良寛らしい 掛軸および屏風には 良寛の漢詩 秋夜聞笛・晩行・𢭏衣・登高観眺・題山水図・秋日遊山声や和歌が詠まれている また 与板の割元新木家から出られた父・以南の歌 晩年与板に仮住いした弟・由之の歌なども貼られている 当寺に良寛はよく訪れた 寺のお墓にある「法(ほう)爾(に)」(蓮正寺)と「自然」(常念寺)は、良寛の書である 与板町教育委員会 補 足 蓮正寺と良寛の関係が深いのは 良寛の父の妹「スヨ」が蓮正寺の9代住職真教に嫁いだことからだという 場 所 新潟県長岡市与板町与板448 (浄土真宗本願寺派) 長沼山蓮正寺 筆 者 良寛 建 碑 文化文政の頃(1804-1829) 建碑者 蓮正寺 参 考 「いしぶみ良寛」正-50-182_183