墓碑面 渾齋秋艸道人墓 歌碑面 ふるさとの ふる江 のや奈ぎ は可くれに ゆふべのふねの ものかしぐころ 乙酉九月十日於清 行菴秋艸道人 録旧製一首 案内板(歌碑) 会津八一歌碑 歌は『鹿鳴集』「望郷」の中より ふるさとの ふる江(え) のや奈(な)ぎ は可(が)くれに ゆふべのふねの ものかしぐころ ふるさとの 古(ふる)江(え)の柳 葉(は)隠(がく)れに 夕べの舟の もの炊(かし)ぐころ わたしの故郷の古い川べりには柳が ならんでいる その柳の葉がくれに舟 が浮かんでいるが 夕飯の煮たきの したくをする頃となったのかなあ 乙酉九月十日 清(せい)行(ぎょう)菴(あん)(庵)に於(お)いて 秋(しゅう)艸(そう)道人 旧製一首を録(ろく)す 乙酉は昭和20年 清行菴(庵)は 市内南浜通二番町の伊藤辰治氏宅の茶室のこと 補 足 会津八一の墓は 本堂に向かって右手前に 本堂壁面を背に 歌碑は墓碑と向き合う配置で建っている 歌碑案内板でいう 市内南浜通二番町の伊藤辰治氏宅の茶室「清行庵」 の名称は 良寛書「清行」に因んで 会津八一が名付けたという 現在の北方文化博物館新潟分館内にある 本堂内に 良寛位牌 貞心尼位牌 良寛像 があるといわれている 場 所 新潟市中央区西堀通3-797 (曹洞宗) 金青山瑞光寺境内 筆 者 (歌碑)会津八一