碑 面 右に「こしの千涯画の手まりを持った良寛像」と左上に「良寛詩」が刻まれている 袖裏毬子直千金 謂我好手無等匹 可中意旨若相問 一二三四五六七 良寛書 碑 陰 こしの千涯は 明治28年西蒲原郡潟東村に生る 初め美高 耕堂と号したが 昭和10年 相馬御風より雅号を受け それ以後 良寛を一筋に描きつづけて 無欲清浄の画境をひらく 昭和33年2月没す 64歳 本名齋藤作一 副 碑 こしの千涯によせる 津田青楓 雪ふかい越後の一隅に 名もなく 言あげもせず 清貧に堪えながら 良寛ひとすじに 生きぬいた この人の生涯とその画業を 私は得がたく尊いものに思う 平成元年春 こしの千涯顕彰会建之 通 釈 わたしの袖の中には 手まりがあり 極めて高い値うちがある わたしはまた 自分ほど毬つきの上手な者はいまいと思う 人がもし 毬つきに心ひかれる趣を尋ねるならば 一二三四五六七と続いて尽きることのない仏心と同じだと 答えよう 場 所 新潟市中央区西堀通8-1588 (浄土真宗大谷派) 隣陀山勝楽寺 本堂前 筆 者 (本碑) 良寛 建 碑 平成元年(1989)4月 建碑者 こしの千涯顕彰会 参 考 「定本良寛全集」*1-092 *1-290 *1-411 谷川敏朗著「校注 良寛全詩集」